セーフだったので
午前0時。某ライブハウスに用事があった私は店舗入り口前の歩道に車を止めた。
その場を離れ1時間程で表へ出た。
すると私の車の前に2人の男。
そうあの公僕の下請けで御馴染みの民間駐車違反取締員であった。
『しまった!油断した。』
私はまさかこの深夜に定時あがりの好きな奴等が活動しているだろうとは思いもよらなかったので余裕をかまし駐車したのだ。
どうしようか考えながら車へ戻る。
しかしよく見るとステッカーが貼られていない。
『セーフか?』
すると案の定奴等が声をかけてきた。
「ここは歩道ですから駐車禁止です。」
と警備会社らしき制服に身を包んだロマンスグレイ。
続けて
「今回は警告と言う事にしておきますので次回から気をつけてください。」
お!良かった。駐禁は逃れた。
「これは警告なんですね。駐禁ではないんですね?」
オレは念をおして聞いた。
「今回は警告だから。次回からは(駐禁を)すぐとるよ。」
『セーフだ。』
安心したところで私はこの民間委託アンド取り締まりを強化の疑問点をこのロマンスグレイの公僕の下僕にインタビューよろしく、ぶつけてみることにした。
■そちらさんは警察の下請けなのですよね。何という会社なのですか?駐禁こそとられなかったものの警告をされたので今後の反省を含め、教えて頂きたいのですが。
◎いえません。
■なんで?
◎私たちは高崎警察署の指示で動いているので高崎警察署に問い合わせてください。
■それじゃあこの時点ではそちらがどなたで本当に警察からの委託かどうかわからないですよね?
◎だからいえません。私たちは高●警察署の指示で動いているので●崎警察署に問い合わせてください。
■法律で 監視員の身元は隠す。となっているのですか?
◎そんな事はないけれどね
■じゃあ警察から会社の名前はいうなといわれているのですか?
◎そんな事はないけど、●崎警察署の指示で動いているので聞きたいコトがあったら高崎●察署に問い合わせてください!!!!
最後の言葉を言い放つと彼らはムッとした表情を浮かべ夜の街へ去っていった。
まるで ことあるごとに
「事務所通して!」
と言うスキャンダル芸能人のごとく。
結局いくつかあった疑問点を聞き出す前に立ち去られてしまった。
とりあえず人の身元は聞くくせに自分の身元は聞かれたくないようだ。
それにしてもセーフでよかった。